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斜め締め原因
斜め締めが発生する原因は複数あります。
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ドライバーの偏芯
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ドライバービットの偏芯
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ドライバーとドライバービットの遊び
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作業者
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ばか穴と下穴の位置ずれ
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ねじの駆動部による傾き
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スプリングワッシャーによる傾き
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ねじによる傾き
1つ1つ見ていきましょう。
<ドライバーの偏芯>
弊社が対象としているM5.0以下のねじをお使いのユーザーのほとんどが電動ドライバーをお使いですが、自動機にしろ手で持つタイプにしろ電動ドライバーは多くの部品で構成されています。
モーターの動力がシャフト、カム(ギア)、ドライバービットなどを通じてようやく先端のねじに伝わる為、モーターからの距離が長ければ長いほどドライバーの偏芯(軸振れ)がおきやすいのです。
<ドライバービットの偏芯>
ドライバービットは、強度を上げる為に熱処理をします。
その為、ある一定以上の長さがあるビットは、どうしても熱処理後に曲がりやすく、最終処理としてハンマー等で叩いて補正しているので、ある程度の偏芯はどうしても避けられません。
<ドライバーとドライバービットの遊び>
また、ドライバービットのシャンク(ドライバーに差し込む部分)の寸法にも公差があり、それを受けるドライバーの受け部分にもスムーズにドライバービットが差し込めるように大きめに設計されている為、どうしても受けとドライバービットとの間に遊び(がた)が出来てしまい、ドライバーを回転させた際に振れが発生します。
<作業者>
手で持つタイプのドライバーですと、
どうしても作業者によってドライバー自体が
斜めになってしまいます。
特に長時間作業を続けていると常にまっすぐ
にねじを締めようと意識をしていても維持する
ことが難しくなります。
<ばか穴と下穴の位置ずれ>
被締結物(中間物)のばか穴と締結物(相手物)の下穴の位置がずれていることにより
ねじが倒れてしまったり、斜めに締まってしまいます。
<ねじの駆動部による傾き>
六角穴やトルクス®(ヘクサロビュラ)など、どうしても駆動部の設計が真っすぐのものはドライバービットとの間に遊び(がた)がある為、ねじが傾き易くなります。
十字ねじに関しても自動機の場合、ドライバービットにねじが食いつかないように設計されている為、意図的に遊び(がた)を設けている為、傾き易くなります。
<スプリングワッシャーによる傾き>
戻しトルクを上げる為に採用されている
ユーザーが多いスプリングワッシャーも
ねじを整列させた時に傾く為、ねじを
拾いにいった際、ドライバーがねじを
斜めのまま拾ってしまい、斜め締めの
原因になります。
<ねじによる傾き>
お使いのねじが一条ねじであったり、リード角が大きいものであったりするとねじが
下穴にぶつかった際に傾きやすくなります。
上記の原因を治具などを作って作業現場で解決するには費用も手間もかかります。
まずは上記の中でねじで改善できるものから対策を始めてみてはいかがでしょうか。
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ばか穴と下穴の位置ずれ
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ねじの駆動部による傾き
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スプリングワッシャーによる傾き
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ねじによる傾き
それぞれの対策は以下のとおりです。
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ばか穴と下穴の位置ずれ ⇒ ねじ先端にガイドを設ける
右写真のようなねじの先端にガイドと呼ばれるものをつける
ことでねじがばか穴と下穴の位置ずれを補正してくれる役割
をはたします。
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ねじの駆動部による傾き ⇒ 遊び(がた)が小さい駆動部を選ぶ
十字であればQuaStixやトツプラ、六溝であればULR やLRなどに
変更することでねじ駆動部の傾きをおさえることができます。
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スプリングワッシャー(SW)による傾き ⇒ SWをなくし、fix-F4を選ぶ
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ねじによる傾き ⇒ ねじ先端にガイドを設ける・多条ねじにする
参考動画:MAThread®
具体的なご相談は以下の電話番号またはメールまでご連絡ください。
その他よくあるねじ締めのご相談は
斜め締め対策
fix-F4
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