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ねじ締め自動化に適したねじ
作業者が手で電動ドライバーを持って締める場合、例えばねじが斜めに締まりそうになったとしても作業者が手の感覚で補正することが出来ますが、ロボットによるねじ締めの場合、ロボットがそこまで感知し、補正することは出ません。その為、ねじ締めエラーの発生で生産ラインが停まってしまったり、気づかずそのまま製品が流れてしまう可能性があります。このことからねじ締めの自動化には少しでもエラーが起こる要素を減らす必要があります。
ねじ締めを自動化することで付随する主なトラブルには、
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ワーク持ち上げ
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ビットすべり(嵌合不良・ねじなめ)
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ねじ位置決め不良
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斜め締め
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ねじ部品の供給ミス
があります。
それぞれどのような対策が出来るのかご提案いたします。
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ワーク持ち上げ
これは十字ねじをお使いのユーザーに多いのですが、ねじがドライバービットに食いつく
特徴がある十字ねじの場合、もし標準の十字用ドライバービットを使ってしまうと、ねじを締め終わった後、ロボットがうまくドライバービットをねじから引き抜くことが出来ず、そのままドライバービットにねじ&ねじが締まったワークがついてきてしまいます。
対策
対策としては、以下の図のように食いつきなしのドライバービットを活用することで防ぐことが出来ます。
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ビットすべり
ビットすべりのここでの意味合いは、ビットとねじがうまく嵌合しないこと(嵌合不良)と、ねじをなめてしまうこと(ねじなめ)です。
(嵌合不良)
一番多く使われている十字ねじは、以下の画の赤い○で囲んだ箇所へドライバービットの先端が入り、且つそれぞれ4枚の羽が合う必要がありますが、的が小さい為、ドライバーの偏芯やビットの偏芯により簡単に的から外れてしまい、嵌合不良が発生します。
トルクスは、的が十字より大きいもののドライバービット先端がフラットな為、
ねじの駆動部にドライバービットが入りづらく嵌合不良が発生します。
また、トルクスはがたつきが大きい為、斜め締めも発生します。
(ねじなめ)
十字ねじで多く発生する症状ですが、あまり推力をかけられないアプリケーションには、推力が求められる十字ねじはカムアウトしやすい為不適当で、頭部の厚みが薄いねじは駆動部が小さい為ビットも摩耗しやすく、ねじなめが起きやすい傾向にあります。
対策:十字ねじの場合
十字ねじの嵌合不良の効果的な対策は
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専用治具等を使ってドライバービットの芯振れをおさえる
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なるべく短いドライバービットを使い、芯振れをおさえる
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ドライバービットのおしり部分の寸法精度をあげる
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(参考)ビット先端部に丸い凸起をつける
などが考えられます。
ねじなめについては、同じ十字でも駆動部が大きく、カムアウトが起きづらい
QuaStixやトツプラを推奨いたします。
対策:トルクスの場合
ねじ締めの自動化には、トルクスと同じ六溝で、先端にテーパー角がついているので
嵌合性がよく、穴形状も十字同様テーパー穴なのでがたつきがないUR またはULRを
推奨いたします。
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ねじ位置決め不良
被締結物のばか穴がある程度大きい場合はいいのですが、小さい場合や穴位置のずれが発生した場合、以下の画のようにねじ位置が少しでもずれるとねじが入っていかないことがあります。
また、被締結物の表面精度不備やドライバービットの偏芯、部材同士のねじ穴位置ずれ、装置側の設定ミスなども要因となりえます。
そこをねじで改善するとなると、斜め締めのページでご紹介した、ねじの先端部に丸先のガイドをつけることが有効的です。
詳細は、こちらのページをご参照ください。
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斜め締め
斜め締めにつきましては、こちらのページでご紹介している対策をご参照ください。
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ねじ部品の供給ミス
ねじ供給機からねじが何らかの理由で供給されてこなかったり、圧送方式であれば圧送チューブの途中でねじが止まってしまったりして生産ラインが停止してしまうケースがあります。
ここでは、ワッシャー組み込みねじでよく発生する供給ミスとその対策をご紹介します。
ねじ供給ミスで多いのが、ワッシャー組み込みねじを使った場合です。
以下の写真のようなWセムスと呼ばれるねじを使う場合、平ワッシャー同士がねじ整列時に重なってしまい、うまくねじを拾えないことが一定率発生するそうです。
また、スプリングワッシャーによりねじが傾くことで斜め締めの原因にもなるそうです。
対策
これを防止するにはワッシャーをなくすことが一番の対策になります。
もしワッシャー組み込みねじを緩み防止目的でお使いの場合は、弊社特許品の
fixf4に切り替えることを推奨いたします。
ねじ締め自動化対策の具体的なご相談は以下の電話番号またはメールまで
ご連絡ください。
その他よくあるねじ締めのご相談は
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