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ビットによる鍍金・塗装剥がれ
製品の外観で使われる黒い鍍金や塗装がされたねじ。
そのねじでよくある相談が、
「鍍金が剥がれて、ねじの素地が出てしまう」
「黒ニッケルは剥がれづらいが外観に使うには色が薄い」
「ねじ頭部に塗装もしているが、それでも剥がれてしまう」
などです。
対策として2つご紹介します。
1.外観用表面処理 Fixde-Calor
まず、外観で一番多く使われている三価黒色クロメートは、
-
亜鉛下地
-
クロメート皮膜
-
色味安定剤(トップコート)
の三層から構成されています。
ただし、色味安定剤はほとんど層としては存在しないような
ものなのでクロメート皮膜がむき出しの状態です。
また、このクロメート皮膜自体も1μもありません。
その為、ドライバービットなどでクロメート皮膜が傷ついてしまうとすぐに銀色の亜鉛
下地や、その下のねじの素地が表に出てしまい、黒い製品に締まっていると目立ってしまいます。
その対策として一般的に使われているのが、ねじの頭部塗装です。
三価黒色クロメートの上に樹脂の塗装をすることでクロメート皮膜をドライバービットなどによる影響から保護する目的だけでなく、色味や艶の統一感を出せるという理由で採用されています。
しかし、樹脂の為柔らかく、膜厚が厚いのでドライバービットを挿した際に剥がれやすいのが欠点です。
そこでご提案したいのが、Fixde-Calor(黒色高ニッケル亜鉛合金+FCコート)
という外観用表面処理です。
Fixde-Calorは、下地を高ニッケル亜鉛合金にし、
クロメート皮膜の上にFCコートと呼ばれる二層の
高防錆・高耐食の性能を有した表面処理から構成
される新しい外観用黒色表面処理です。
この鍍金の優れた点は、
-
FCコート自体に自己修復機能がある
-
FCコートでクロメート皮膜が保護されている為
三価黒色クロメートより剥がれにくい
-
高防錆効果がある
(例、三価黒色クロメート 約78時間で白錆発生。 Fixde-Calorは約500時間)
2.特殊十字リセス GRC
ドライバービットにより鍍金や塗装が剥がれやすいのは、ドライバービットとねじを嵌合させる際と、締め終わった後にドライバービットを引き抜く際です。
ドライバービットとねじを嵌合させる際、ドライバーを回転させながら嵌合させるので、どうしても十字同士がスムーズに噛み合わない場合、ドライバービットが十字穴の周辺の鍍金を削ってしまい、鍍金が剥がれてしまいます。
ビットによる鍍金・塗装剥がれのご相談は、以下の電話番号かメールまで
ご連絡ください。
その他よくあるねじ締めのご相談は
<嵌合させる際>
ねじを締めた際、ドライバーの
傾きによりビットがねじの駆動部
入口部分にぶつかる。
ビットを抜く際、鍍金や塗装が
剥がれてしまう。
GRCは、駆動部入口
に特殊加工をした
ねじで、
ねじを締めた際のドライバーの
傾きによるビットとねじの駆動部入口部分の衝突を防ぐので、
ビットを抜く際に鍍金や塗装
が剥がれない。
<ドライバービットを引き抜く際>
<GRCの場合>
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